キビヤック

漫画「もやしもん」で知った驚きの醗酵食品、その名もキビヤック。どのくらい衝撃的かというと、殺人的異臭を放つ缶詰めでおなじみのシュールストレミングなんか多分比じゃない。塩漬けにしたニシンを加熱しないで缶に詰めたら醗酵してすげー臭いをかもしちゃったよってだけのことでしょ。どんなに殺人的な異臭を放とうと缶詰めは所詮缶詰め。ニシンなんてそれこそ身近な食べ物じゃないか。
では、キビヤックってどんなの?ってのを簡単に調べてみました。
キビヤック Wikipedia
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%AD%E3%83%93%E3%83%A4%E3%83%83%E3%82%AF
キビヤック2005
http://kiviak.com/
以下引用

使用原材料:アザラシ(seal)、海鳥(アパリアス、auks,dovekie,murres)。
作製方法
1.アザラシから、皮下脂肪を残して肉・内臓を除去。
2.得られたアザラシ生皮に、羽根付アパリアス(数百羽)を詰め込む。
(アパリアスは一晩冷却させたものを使用)
3.開口部をアザラシの腸製糸できつく縫い閉じる。
4.ウジ発生防止のために、縫い目にプヤ(アザラシの油脂)を塗布。
5.地面に小石を敷き、鳥詰アザラシを仰向けに安置する。
6.上から大きな石で二重三重に被覆する。
(漬け物石、動物避け、日射温度管理の機能)
7.そのまま約二ヶ月間、熟成させる。
食事方法 通常の食法〜半冷凍状態で〜
1.発酵により弛んだ羽根を除去して、肛門に口を付け体液をすする
2.首筋あたりにガブと食いつく。
3.そのまま皮をずるずる剥ぎながら口にふくむ。
4.心臓部の血塊を味わう。
5.肉、内臓を賞味する。
6.頭蓋骨を砕き脳を吸引する
7.翼、背骨、骨盤をガムのように咀嚼して余韻を楽しむ
特別な食法〜引き立て役〜
アパリアスの体液を他の肉料理(加熱済み)に滴下する。
(主として、加熱により損なわれた貴重なビタミンを補う目的)
味・食感 部位により異なるが、概ね、
匂いは「塩辛」・「くさや」、味は「ブルーチーズ」・「ヨーグルト」に似るとされる。
舌がヒリヒリするような刺激のある食感だという。
・状態の悪いキビャックによる食中毒死の事例あり。(探検家クヌート・ラスムッセンKnud Rasmussenも54歳でキビヤに没す。)
・手指に付着した臭いは、石鹸洗浄しても数日間残存するので注意を要す。

また、海燕を用意できない場合は新鮮なセキセイインコを代用OKとか書いてあります。その前にアザラシを用意できないし、え、ちょっと待って、セキセイインコは食えないよ!手に乗ったりおしゃべりしたりカワイイし、というかカラフルな鳥はおいしくなさそうだよ!

キビヤックを紹介しているこのサイトではキビヤックの貴重な画像を見れるので見るといいと思います。食べてるとこの画像もあります。思ったほどグロくないけど、内臓が液状化してんのかと思うとぎょえーと思います。

キビヤックの存在を知ってしまうと、くさやとかブルーチーズとかシュールストレミングとか、衛生上の観念から考えると高濃度な塩分が加えられてる分、全然安心な食品に思える。いや、キビヤックだって腐ってるわけじゃないんだよね。醗酵と腐敗は違うからね。でもさ、いくら醗酵だから・・・と言われても、アザラシの腹の中に海燕をそのまんま詰め込んで土に埋めてほったらかしでしょ?海燕を塩漬けにしたわけじゃないじゃん?きわどいよ。すごくきわどいよ。理論はわかっても、疑わしさは拭えないよ。しかも、液状化した内臓をわざわざ肛門からすすらなくてもいいじゃん!という突っ込みをものすごくしたい。