サウスバウンド

サウス・バウンド

サウス・バウンド

これを読んだのはずいぶん前だけど、ふと思い出して読み返しました。撫で回すだけが愛じゃない。構うばかりが優しさじゃない。暴力だけが強さじゃない。誰もが一度は理想の自分として思い描いたであろう人間像を具現化させたような。でも決して難しいことではなくて、正しいと思うことをして間違ったことは間違ってると指摘することはとても当たり前で、なのに私たちはつまらないしがらみや誰が決めたか分からない「常識」というのに縛られて、あれが正しいこれが理想だとかっこいいこと言いながら間違ったことをしているもので。自分の中に揺らがない信念を持つことができたら本当に強くて美しい人間になれるんだろうと、憧れるというかちょっと崇拝。エゴを抱えるのではなくて、私も信念の人になりたい。とものすごく感化された本です。キャラは強烈だけどテーマは至ってシンプル。シンプルな分、心に響くものが多かったです。こういうストレートなのに弱い。